女性400人からのアンケートで探る陥没乳頭になってしまう原因とは?

「他の人と違ってなぜ私だけ乳首が陥没しているのだろう…」 現実に陥没乳首に悩まれる方で、このように思ったことは多いのではないでしょうか?

過去の論文データをみると、陥没乳頭の発生頻度としては、1.8%~3.3%の頻度で発生するとされています。

また、陥没乳頭相談室が実施したアンケートによると、乳首が陥没している、または乳輪と同じ高さである(扁平乳頭)と答えた方は全体の5%、わずかしか突起していない方も含めると全体の20%にのぼることがわかりました。

全国の女性400人に聞いたあなたの乳頭はどんなタイプですか?

  • 正常…65%
  • 出ているが先端が裂けている…15%
  • わずかにしかでていない(1cm未満)…15%
  • 乳輪との高さに境目がない…3%
  • 下に埋もれている(陥没)…2%

調査実施:Shinobiアンケート 母集団:436,664名 対象者:全国の女性15歳~70歳 有効回答数:400 実施期間:2018年9月13日~9月25日

では、そもそも陥没乳頭はなぜ人によって起こる、起こらないの違いがあるのでしょうか?

その原因をアンケートの結果も交えながらご紹介してみたいと思います。

体のメカニズムから見る陥没乳頭になってしまう原因

陥没乳首になってしまうメカニズムを知るためにはまず、乳房がどのようになっているかを知る必要があります。 そもそも、乳房から突き出た乳頭には赤ちゃんに母乳を与える授乳の役割があります。

この乳頭の中には乳管(にゅうかん)と呼ばれる母乳が流れる通路のようなものが何本か存在します。

その乳管にそれぞれつながっているが、”乳腺”と呼ばれる部分。

乳房の中に脂肪とともにずらっと張り巡らされ、ここから母乳が分泌されます。

乳腺は思春期を境に大きく成長し、バストサイズも大きくなると同時に乳管が含まれる乳首も成長していきます。

しかし、この乳管の部分がなんらかの理由で十分に成長できず、小さいままだと、突起力を失い、乳房にある乳腺に引っ張られてしまうため、乳頭が内側に陥没した状態になってしまうことが直接の原因といわれています。

なぜ乳管の成長が途中で止まってしまうのか、その原因そのものについては、現在でもよくわかっていません。

乳頭の成長にはもちろん個人差があるので、乳腺の引っ張る力に負けて、下に陥没してしまう方もいれば、乳輪と同じ高さ(扁平)にとどまってしまう方、さらにはわずかに突起している方までその程度は一律ではなく、千差万別といえるでしょう。

陥没乳頭は生まれつきのものなのか?

では、なぜ乳管の成長が十分でなくなるのかについては、まだ医学的にははっきりと解明されていません。

ただ、ひとつはっきりしていることは、陥没乳頭はなにか特定の病気から発生することは少なく、ほとんどが生まれつきもった先天的な要因が多いのでは?といわれています。

実施したアンケートでの結果でも、乳首がわずかに出ていない~陥没している方のうち、約60%近くの割合で20歳までに自分の今の乳首の状態を自覚していると回答しています。

Q.乳首がこの状態であるといつ自覚しましたか?(n=78)

生まれてすぐ~20歳まで 45人 57%
21歳以上 31人 39%
その他 2人 2%

また、割合としては少ないのですが、乳がんや乳腺炎、乳房の手術により陥没乳頭になってしまう場合もあります。

バストサイズが大きいほど陥没乳頭になりやすいの?

陥没乳頭になってしまう原因として、最近日本人のバストサイズが上昇していることが関係しているという説があります。

実際に、下着メーカーのトリンプが実施している実際に売れたブラジャーのカップ別比率の推移を見ると、1980年頃までは、Aカップが半数以上を占めていたところ、1992年にはBカップがAカップを上回り、2008年にはCカップがトップを占めるようになっています。

乳房が大きくなると、その分、中に張り巡らされている乳腺の引っ張る力が大きくなり、本来なら突き出すべき乳管を陥没させてしまうことが考えられます。

ただ、陥没乳頭と、バストサイズに具体的な相関関係があるのか具体的な根拠があるわけではありません。

そこで、今回実施した陥没乳頭の方を対象としたアンケートでは、現在の乳首の状態とともにバストサイズについても合わせて質問し、関係性があるのか調べてみることにしました。

Q.あなたのバストサイズは何カップですか?

乳首と乳輪の高さが同じ、もしくは陥没している(n=20)
Aカップ…5%
Bカップ…10%
Cカップ…19%
Dカップ…43%
Eカップ…14%
Fカップ…5%
乳首がわずかに出ている(1cm以上)(n=60)
Aカップ…13%
Bカップ…32%
Cカップ…35%
Dカップ…13%
Eカップ…3%
Fカップ…3%

全体的にCカップ以上の方が扁平、陥没の割合が多いことがわかりますね。

特にAカップ、Bカップの方で陥没乳頭になっている方が比較的少ないこともわかります。

あくまでも統計的なデータからの考察ですが、バストサイズが大きくなれば、陥没乳頭になる割合も高くなることは一定の関係があるのかもしれません。

まとめ

ここまで陥没乳頭になってしまう原因についてアンケート結果を交えてご紹介しました。

陥没乳頭の原因については、医学的にもくわしく解明されていない部分が非常に多く、これからの研究がまたれるところです。

ただし、その改善方法については、陥没乳頭の程度により、乳頭吸引器や改善クリームを使った保存的治療や、手術療法などいくつかの方法があります。

お悩みのひとつと考えている方はこれらの改善方法を検討してみてはいかがでしょうか?

※このサイトは、株式会社ピュアナスが陥没乳頭への啓発を目的に情報を提供しているサイトです。サイト内で紹介している具体的な医療機関への診療方法については情報提供も行うことができません。診療方法等については、直接医療機関にお問い合せくださるようお願いいたします。
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